2012/02/03 気になるチャート
金曜日の雇用統計の数字はNFPLの数字が事前予想よりもかなり高く、ひとつのサプライズとなった。
共和党の候補者に関するニュースが賑わってくるほどに、アメリカ大統領選挙は差し迫ってきており、オバマ大統領としては、そろそろ雇用情勢の回復の実感が欲しいところだったのだろうが、その思いには都合の良い結果となったようだ。
アメリカの株式市場の回復は、欧州のゴタゴタに比較するとかなり順調に見える。
本日はNY3市場の相対チャートを貼ってみた。
(※ 3市場の株価のメモリを変えてあるので相互の絶対水準での比較はできない事に注意)
Nasdaqは2008年のリーマン・ショックの水準を超えてきている。
もっともNasdaqはY2Kを経過した後のITバブルによって大きく買い上げられたシーンがあって、そことの比較では史上最高値までの距離を見たときにDJIやSPに比較してまだまだ余裕がある。
ただ、リーマンショックを起点とすると、DJIは未だそこを超えられない位置にあり、SPのパフォーマンスはさらに悪い。
米国を代表する500社の時価総額の変化を意味するSPが最もぱっとしない状況に置き去りにされている事を考えてみると、米国の国内の実体経済は未だ回復しきっていないと見たほうが良いのだろう。
これら3市場の位置関係を見ると、一部の儲かっている企業のパフォーマンスと全体の景気動向にギャップが生じていると見て取れるのではなかろうか。
この意味で日本の家電企業の低迷ぶりはかなり深刻であると思えてしまう。
なんとなれば、Globalな景気が全体に上向きになったとしても、それがこれら企業の業績回復にあまり貢献しないという事態になることもありうるからだ。
さて、冒頭に述べた、雇用統計の数字が債券市場に与えた影響を見てみよう。
先々週のGDPの数字を受けて、米国国債利回りが急低下した反動で、若干戻りを試した形となっている。
とはいえ5年ゾーンまでは、かつての市場最低水準をこえてのリバウンドにもなっていない。
30年ゾーンがややボラタイルであるが、これも長い目で見ればトレンドが変わったと見るには無理があるだろう。
全体で見ると一気に米国経済に対する見方が楽観モードに入ったと、債券市場は見ていないのだろう。
ドルインデックス指数も金曜日には反転上昇したがチャートに見て取れる程度のリバウンドであった。
オバマ大統領としては、ここで経済の回復を自らの実績としてアピールしておきたいところであろうが、全体的に見ると市場の反応はそれに比し冷ややかであるといえそうだ。
VIXの水準の低迷が続いている
マーケットが簡単にリスクオンに転ずることも見ていないといえようが、また同時に、急激なリスクオフがおきて、株式市場などが急落するシナリオも考えづらいということを意味しているのだろう。
結果として「閑散に売りなし」の相場格言の通り、消去法的に日本株などの底堅い動きが今しばらく続くのかもしれない。
ただし「節分」はすでに経過したところだ。