あきれるほどのYOYO相場が続く欧米の株式市場。
大きな下落が問題と言うよりも、日々の上下動が激しい日替わり相場が続いているため、今までのディーリングの延長線上では極めてやりづらいと感じている向きも多いだろう。
ということで、2007年(※夏にパリバショックが起きてその1年後にリーマンショックとなった)はじめからのNY3市場の株価指数とそのHVを示すチャートを貼った。
確認であるが、この値はオプションに内在するインプライドボラティリティではなく、実測値から求められた現実に起きた値であるHVを示している。
※ このチャートでは観測期間を短期(20日)中期(120日)長期(250日)で分けたものを示してる。
※ デリバティブの世界では権利消滅までの期間の長いオプション取引が未だ一般的ではないため20日程度のものが良く報道で使われている。
さて、トレンドが出ずに左右の上下の振れ幅が大きいときにボラティリティ、要するに標準偏差の計算は、その値が大きくでるのである。
※ 余談だが、一定の価格変化 例えば 1 → 2 → 4 → 8 といったキレイな指数的増加あるいは減少であるときボラティティはゼロとなる。
今回のYOYO相場ではHVが40に達していきているモノが多い。
幸いであるのかどうかは別にして日経はいまだ20%台となっている。
この大きな上下動は、よく「アルゴリズム・トレード」と呼ばれるシステムトレードによって演出されているのであるという解説がなされいて、「韓国」あたりではシステムトレードそのものを禁止しようという動きが出ているそうだ。
しかし、何処までをシステムトレードと考えるのかは実は極めて難しい問題である。
完全にPCによるシステムトレードと、そうでないモノが混在する中、全ての計算を紙と鉛筆で行ったとしても、それをシストレと呼ぶのかどうかは、極めてナーバスな判断となろう。
とはいえ、筆者もこの状態を普通の出来事とは思っていない。
在る意味において市場はいままでの秩序の想定内の動きを逸脱し始めているように思えてしまう。
言い換えれば旧来型の市場価格形成メカニズムの一部が壊れてしまったかのように感じられて仕方がないのだ。